サマセット・モーム お菓子とビール
よくモームは純文学なのか大衆文学なのかと議論されるようですが、それだけ読みやすい小説ということなのだと思います。
昔の新潮文庫のモームは、ずっとこの表紙だったのですが、僕はずっともっと今風の軽い感じの表紙にならないかな〜と思っておりました。これじゃあ若い人は手に取らないだろうと。
ただ、今、ネットで見てみると、新潮文庫はけっこう軽めの表紙になっていたのですね。よかったよかった。
この「お菓子とビール(麦酒)」は、長編にしては短めですし、話もおもしろいので、モームをはじめて読む方には入りやすいのではないかと思います。
これを読んで、人間の絆とか、他のモームの作品も読んでいただけるとうれしいのですが。「アシェンデン」は、スパイもので、軽くておもしろいと思います。(かつてモームはスパイをしておりまして、その経験が生かされております。)
そういえば村上春樹さんが「ランゲルハンス島の午後」の中で、「どんな髭剃りにも哲学がある」(どんな些細なことでも毎日つづけていれば、そこにおのずから哲学は生まれる)という言葉をモームが書いていて感心したと書かれていました。
モームは好きだったので、エッセイも含めほとんどの作品を読んだのですが、この言葉は出てこなかったなあ。読み飛ばしたのかもしれまんが。
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