萩尾望都さんについて色々
昔、(中学生頃?)姉に「作品の出来はポーの一族よりトーマの心臓のほうが上なのでは」と言ったら、「いや、ポーの方が上だと思う。」と言って、ポーの一族の中の「グレンスミスの日記」の話をしだしました。
ドイツの一番不幸な時期(第一次、第二次大戦の時期)に一生を送った女性の話で、
とても長い話に思えるのに24ページしかない短編なこと(もっと言うと、この短編の主人公のエリザベスの話の部分は20ページしかないのです)
等、いかにこの話がすごいかを姉が事細かに熱く語りました。
それで、姉の目を通してこの短編を読む感じになってしまったせいか、今ひとつ、この短編の良さが実感できなかったのですが、最近読み直して、しみたんですよね、この話が。
年齢を重ねたせいなのか、姉の呪縛からようやく解放されたせいなのかはわかりませんが。
上の写真は昭和53年に出た、ムック本「萩尾望都の世界」とたぶん中に入っていたポスター、あとゴールデンライラックです。
当時はこういうムック本が流行っていたようで、他にも竹宮恵子さん、青池保子さん、大島弓子さんの同じ本が家にあります。内容はインタビューや描きかけの未発表作品、イラストなどになっています。(亡き姉が買っておりました)
ゴールデンライラックで思い出すのは、当時、この話が好きだと姉に言ったら、
「この頃の萩尾さんはキャラの顔が丸くなって、萩尾望都は堕落した!とかファンに言われていた。あたしもこの頃の絵は好きじゃない」と言われました。
顔がふっくらしたくらいで、堕落したって言われてもねえ。
そういえば、萩尾さんの対談集で、羽海野チカさんが、
「ハチクロ」はこの後、「ゴールデンライラック」と同じ話になっていくんです。「続きはゴールデンライラックで読んでください」
と言っていたのには驚きました。
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