花丸木蓮の 漫画、本、音楽、あれやこれや

80年代が青春時代だった子持ちおっさんのブログです。

小説

小島信夫さんの「アメリカン・スクール」

小島信夫さんは、村上春樹さんの「若い読者のための短編小説案内」で「馬」が紹介されていたので読んでみました。 村上さんも書かれていましたが、思わず吹き出してしまうところがあるんですよね。小島さんの小説って。この短篇集に入っている「汽車の中」も…

村上春樹さんの「ねじまき鳥クロニクル」

ねじまき鳥クロニクルは、第1部、第2部の2冊が同時に出て、1年4ヶ月後くらいに第3部が出ています。なぜこうなったかといいますと、春樹さんは第2部で終わりと思っていたのが、時間がたつにつれ、話の謎について考えるようになり、第3部を書かれたた…

レイモンド・カーヴァーについて

上の写真は、「ぼくが電話をかけている場所」とレイモンド・カーヴァー傑作選「Corver's Dozen」です。 カーヴァーとティム・オブライエンは村上春樹さんが訳していたので、読んだ本です。正確には姉が村上さんのファンで、カーヴァーも姉を通じて知ったので…

貴志祐介さんの「新世界より」

なんで貴志さんは直木賞をとっていないのでしょうね。 5回くらい(笑)とっててもおかしくないと思うのですが。 貴志さんの小説は映画化、漫画化、ドラマ化等されていて、ベストセラーも何冊も出されていて、直木賞が「人にあげる賞」だとしても、資格は十…

ジョン・アーヴィング「ガープの世界」

上の文庫はサンリオ文庫なので、今の表紙とは違っております。 もう知らない方も多いかと思いますが(当時も知っている人は少なかったと思いますが)あのキティちゃんのサンリオは、マイナーな海外文学とかSFとかの文庫を出していました。たぶん採算が取れな…

サマセット・モーム お菓子とビール

よくモームは純文学なのか大衆文学なのかと議論されるようですが、それだけ読みやすい小説ということなのだと思います。 昔の新潮文庫のモームは、ずっとこの表紙だったのですが、僕はずっともっと今風の軽い感じの表紙にならないかな〜と思っておりました。…

村上春樹さんの「ノルウェイの森」

写真は姉の買った初版本ですので、はじめの帯はこのような色だったのです。 しかし作者の知らないうちに金色の帯を付けられて、クリスマスカラーのイメージにされてしまったのでした。 帯に「100パーセントの恋愛小説」とありますが、これは春樹さん自身が考…

アシモフの「夜来たる」

僕はおばけとか、幽霊とか信じておりません。 そういう話を聞いても必ず疑ってかかる方です。 ですが、例えば夜中の2時に、お墓に行くことになったとしたら、やっぱり恐怖を感じてしまいます。 なんだかんだ言っても、ちょっとは幽霊とか信じているというこ…

パット・マガーの小説(病院の待ち時間に読む本)

パット・マガーさんとの出会いは、姉が買ってきた「七人のおば」でした。手紙からどの叔母が殺されたのかを推理するという話でした。それで近くの図書館に彼女の文庫がほとんどあるのを知り、ばーっと借りて読みました。 マガーさんは、たぶんアイデアがあり…

宇宙衞生博覽會

人は、若い頃に読んだ本、聞いた音楽がその人のスタンダードになり、なかなかそこから抜け出せないようです。 例えば僕にとって筒井康隆さんの小説では、軽めの爆笑もの、特に「宇宙衞生博覽會」がそれにあたり、「脱走と追跡のサンバ」等、いくつか筒井さん…

本当の戦争の話をしよう(ティム・オブライエン)

現在、この名作は新刊は文庫本でしか購入できないみたいです。残念。 写真のように、単行本の写真はとてもいいのです。 この本が好きすぎて、村上春樹さんが好きだという同僚の女の子が辞めるときにプレゼントしたくらいです。 短編の集まりで、どの話も好き…

筒井康隆さんの「乱調文学大辞典」

えー、この本は現在古本以外は手に入らないようですが、僕はこの冗談辞典の 【グリム兄弟】 七人のこびとの兄弟で、彼らの妻は白雪姫といい、死ぬまで処女であったという。ただし小松左京説によれば、彼女の処女膜には、七つの小さな穴があいていたそうだ。 …